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愛知県知多市寺本新町1丁目110 はなのき動物病院です。

TEL 0562-85-9922 問い合わせ

〒478-0063 愛知県知多市寺本新町1-110

不妊手術sterilization

メリット

  動物側   飼い主側
オス   前立腺疾患・精巣腫瘍・肛門周囲腺腫 等の予防  尿マーキングの減少・攻撃性の低下・性格が穏やかに
 メス  妊娠を防ぐ・子宮蓄膿症・子宮腫瘍・卵巣腫瘍・乳腺腫瘍 等の予防  発情出血・鳴き声・食欲不振 等の管理が不要に

犬の乳腺腫瘍に関して、避妊手術の実施時期で関連性が示唆される論文があります。
 初回発情前に避妊手術した仔の乳腺腫瘍の発生危険率は0.5%
 初回発情後に避妊手術した仔の乳腺腫瘍の発生危険率は8%
 2回目以上で避妊手術した仔の乳腺腫瘍の発生危険率は26%
 2.5歳以後に避妊手術をした仔の乳腺腫瘍の発生危険率は40%   

猫の乳腺腫瘍に関しては、未手術の猫は避妊手術済の猫に比べて発生率が7倍高い。

雄の精巣が正常の位置にない場合(潜在精巣=陰睾)、正常の精巣に比べ、腫瘍化しやすい
潜在精巣における腫瘍の発生率は正常な精巣に比べ9倍 6.8%が腫瘍化する
腹腔内で腫瘍化した場合、発見が遅れることが多く、気付いた時には手遅れということもあります。


デメリット   

太りやすくなる場合がある。
すべての仔が必ずなるというものでもありません。また、給餌量・運動でコントロールしたり、食事内容を検討することで肥満は改善できます。

手術のリスク、危険性がある

よくあるご質問

何か月から手術できますか?
生後6ヶ月を過ぎた頃が、手術に適した時期です。若い時期を麻酔のリスク・メリットの面からもお勧めします
発情出血中のメス犬は子宮や卵巣の血管が太くなっていますので、出血終了から1〜2か月後にお勧めします
出産後は、完全に離乳が終わったら手術可能です。

どのような方法で不妊手術をしていますか?
メスの避妊手術は左右卵巣と子宮の全摘出を行います。
オスの去勢手術は左右精巣の摘出を行います。
手術では、お腹の中に縫合糸を使わないように基本的に無結紮手術を実施しています。
必要な場合は吸収糸を使用しています。

無結紮手術ってなんですか?
当院では不妊手術の質にもこだわって手術を行っています。
詳しくは下記の「縫合糸反応性肉芽腫」に書いてあります。ご覧ください。

麻酔・手術のリスク、安全性は?
残念ながら100%安全だと言い切れないのが現実です。
しかし限りなく100%に近付けるためリスク管理を徹底しています。

  1. 必ず不妊手術前に血液検査を行います。
  2. 麻酔導入を行い、必ず気管チューブを挿管し、全身麻酔に移行します。
  3. 手術中は心肺機能を常に動物専用の機械(術中生態監視モニター)で監視して、人工呼吸器を装備した安全性の高い麻酔器を使用しています。
  4. クリーンな手術室で滅菌された手術着、グローブ、手術器具を使用し感染を排除しています。
  5. 必ず助手を置き、万が一でもすぐに対応できるようにしています。
  6. 手術後、麻酔がさめるまでは獣医師がそばで管理します。
       

入院はどれくらいですか?
オスは日帰りで午前中(10時30分まで)に来院し、午後の診察時間内に退院です。
メスは1泊入院で午前中(10時30分まで)に来院し、翌日の午前か午後の診察時間内に退院です。

費用・価格はどれくらいですか?
ホームページ上に載せられないので、お電話にてご確認ください。
東海市にお住まいの猫ちゃんには助成があります。詳しくは東海市市役所にお問い合わせください。

予約は必要ですか?
完全予約制になりますのでお電話か来院して予約してください。
キャンセル・延期の場合は連絡してください。キャンセル料などはかかりません。


縫合糸反応性肉芽種

縫合糸反応性肉芽種ってなに?

近年、手術時に使用した縫合糸に起因する「縫合糸反応性肉芽腫」という病気が多く報告されるようになりました。
「無菌性結節性脂肪織炎」「糸アレルギー」などと呼ばれる場合もあります。
どうしても切ったり、縫ったりするのに手術用の糸を使います。その糸に異常反応をしてしまう病気です。

原因

手術で使用する糸を大まかに分類すると、吸収性・非吸収性のものに分けられます。
特に縫合糸肉芽腫の発生が多く報告されているのが、非吸収糸である絹糸です。縫合糸反応性肉芽腫と診断された症例の内、半数以上が絹糸を用いたものだったとの報告があります。
吸収糸は 手術直後は体内に糸が残ったままですが、手術後約6ヶ月で吸収されてしまい、体内に異物として残りません。
しかし残念ながら吸収糸を用いても反応が起きてしまうことがあります。

好発犬種

どの個体にも起こりうる病気ですが、ミニチュアダックスフンドでの発生率が最も高いといわれています。チワワ、コーギー、シーズー、トイプードル、マルチーズ、シェルティー、パピヨン、ポメラニアン、ミニチュアピンシャー、ラブラドールレトリバー、パグなども好発種とされています。

症状

縫合糸肉芽腫の発生部位としては、手術部位に発症することがほとんどであり、例えば、去勢手術では鼠径部、避妊手術では卵巣や子宮断端に発症します。
症状は、皮膚や皮下組織が赤く腫れてきたり、潰瘍になったり、液体や膿が漏出することや腸管・尿管などを巻き込み腸閉塞や腎不全を起こしたりすることもあります。

リスク回避のために

当院では糸をなるべく使わない体腔内無結紮手術法を行っています。
エルベ高周波手術装置VIO300D+バイクランプという熱性の圧着・血管シーリングを行う特殊な器具により手術が可能です。
この方法では、糸を使用しないため、縫合糸反応性肉芽腫の発生を防ぐことができ、手術直後も体内に異物が残りません。
また、手術時間も短くなり、術後の炎症反応も糸を使用した手術と比較し軽減されるというデータも出ています。
ただし必要な場合は吸収糸を用います。

Hananoki Animal Hospitalはなのき動物病院

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